特集!痛みシリーズ~その4~患者で在り続けること

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特集!痛みシリーズ~その4~患者で在り続けること

 

痛みシリーズと題しまして色々書きましたが、今日のところが一番の「キモ」になるのではないかと思っています。

なぜか?今までの痛みシリーズで述べてきたことは人間という「生き物の痛み」という視点に立って述べてきましたが、この「キモ」の部分は正に「人間の痛み」を人間という立場から語っているところが重要です。

慢性的な痛みに関して、この「キモ」を治療する側、される側が理解し改善できることができれば、もうほとんど目の前にゴールがあるのではないかと、勝手に想像しています。

少し難しいですが、「キモ」ですから…

オペラント条件付け

オペラントとは学習理論の用語で、随意的行動(自発行動・束縛や制限のない行動)のことを言います。簡単に言うと、人の日常の行動のほとんどは随意的行動であり、したがってオペラントと呼ぶことができます。オペラント条件付け理論によれば、そのオペラントは刺激によって誘発されるだけでなく、周囲の反応によっても強化(自発行動の頻度が高まる)されます。

例を挙げましょう。母親が子供にお使いを頼みます。その母親からの頼み(刺激)を受けて子供が随意的に買い物に行く。これがオペラントです。ここまでは、慢性痛の痛みの伝統的な解釈のそのままです。つまり、患者さんがどこかに痛みを感じる(刺激)、お医者さんのもとを訪れる(オペラント)。痛みが慢性になり、繰り返しお医者さんを訪れるのも、痛みという「刺激」があればこそである。

話がややこしくなるのはここからです。お使いから帰った子供に母親は「ありがとう」とおやつをあげるか、あるいはおつりの残りをあげたとします(報酬反応)。すると、その次のお使いは前と違った様相となります。母親が頼まなくても(刺激なし)、子供が進んでお使いに行く(オペラント)と言い出すかもしれないからです。

慢性の痛みではどうでしょう?慢性の痛みがあるだけでは、慢性痛の患者さんとは呼べません。患者になるにはお医者さんのもとを訪れなくてはなりません。この患者さんになること、あるいは、患者さんであり続けること自体がオペラントです。その「痛みの『患者』さんであり続ける」というオペラントを維持、強化するのは、痛みの刺激というより、むしろ家族関係・会社関係・医師と患者関係・経済的事情など、周囲の反応です。

「痛みの『患者』さんであり続ける」というオペラントを総称して「痛み行動」と呼びます。この痛み行動には、単に痛みの訴えだけでなく、痛みの存在を伝える会話、表情、体位、ジェスチャー、態度など、あらゆるものが含まれます。

こうした痛み行動を減少させ、患者さんを「痛みの『患者』さんであり続ける」というオペラントから解放し、可能な範囲でできるだけ正常に近い生活に戻れるように導く。それが、オペラント条件付け理論を作業仮設とする、痛みのマネージメントです。(痛みの心理学 丸田俊彦 中公新書 1989 35~36ページ)

ややこいですね~。よし、わかりやすくてイジワルな例えをしてみます。

よくあるのが、交通事故の被害者として自賠責保険を使って通院する場合です。
もちろん、事故による損傷の痛みを減らすというのが目的の通院(オペラント)でなければならないのですが、自賠責の場合通院するごとに被害者は保険会社から見舞い金をもらえるわけです。ここが「キモ」になるわけです。

整理しますと『痛み→通院』という式が、いつの間にか『見舞金→通院』というオペラントになってしまうことがあるのではないか?ということです。

そして、交通事故では健康保険が使えませんから、高額な治療費が保険会社から治療する側に支払わられるわけです。

この例えは少し大袈裟ですが、実際によくあることです。

このように純粋な痛み感覚だけでなく様々な要素が絡みあった時、慢性痛が生まれるのではないか?私はそう睨んでいます。

もちろん慢性痛は「詐病」だ!と言っているわけではありません。
今までの痛みシリーズで述べてきた通り痛みはそんなに単純ではありません(むしろ詐病の方がタチがいい)。

もうはっきり言うと、意識・無意識関わらず痛みがあることで自分にとって何かプラスになることがあり続ければ痛みは痛みの意味を超えて存在し続けるのではないのか?ということです。

(プラスというと語弊がありますが、ここではあえて使わせてもらいます)

痛みのある方にこんなことを言ったら「バカヤロー!!」と、言われそうですが、現代医療にとってここまで慢性痛の治療が行き詰る中であえてこのことを提言したい。

もう、目をそむけてばかりはいられません。
恥も外聞もプライドも経験もかなぐり捨てて立ち向かわなければならないのではないでしょうか?

明日、もう少し書き足します。

追記↓

おぉ~攻めてる記事ですね。もう2年も前になりますか…。
下手すりゃブログが炎上しそうな内容ですね。

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