指の開放性脱臼リハビリ

左第3指開放性脱臼のリハビリ1例

 
昨日、「開放性脱臼」のリハビリで初診の方がいらっしゃったので報告。60歳代、女性。
今年の8月末、登山中によろけて手を突いた際に負傷。左3指PIP部が脱臼し皮膚が破れ基節骨の骨頭がのぞいていた。

10時間後に病院で整復、皮膚の縫合。3週間、DIP・PIP・MP関節伸展位固定。
その病院ではリハビリすることはなく医師に「もう曲がらないかもしれません」とのありがたい言葉だけ受け取る。

近隣の整形外科で週3回リハビリしているが思うようによくならず、当院に来院。

PIP部に縫合痕。腫脹がまだ結構強い、が本人いわく「今はまだ腫れがひいているほう」とのこと。
自動屈曲20度、他動的には90度ほど屈曲可。伸展もやや可。

聞いてみると、自分でも「鬼」のようなリハビリをしている。
寝るときは関節が伸展したまま固まってしまうそうで、ボールを握った状態で包帯でグルグル巻きにする…
座った状態で患指を自分のももの下にして、グイグイ曲げる…

聞いているだけで痛そうです。
登山やスキーを愛するバリバリのスポーツマンだけあって自分を痛めつけるのにも慣れているようです。

これだけ、自分でリハビリされていればわたしのところに来てさらにリハビリする必要もないかと思いますが、それではダメですね。こういうときこそ腕の見せどころです。

お話を聞いていると、この方は非常に真面目。
家事にもかなりの支障がでていて、それをすごくストレスに感じているの伝わってくる。
受傷してからの3ヶ月、左手に全神経を集中してきたのだろう、その緊張の糸もそろそろ切れてくるころだろうと思う。

でも、それは決して悪いことではない。その気持ちがなければここまで過酷なリハビリにも耐えられなかっただろうと推察される。しかし、ムチばかりでは結果はなかなかでてこない。焦りもでてくる。

少し、このへんで肩の力を抜くことが必要だと感じた。
しかし、相手はバリバリのスポーツマン。冬になったらクロカンスキーをやりたいと息巻いている。そんな方にただ「焦ってもよくなりませんよ」なんていうのは火に油…。

左手に集中していた神経を他の部分に分散するように指導する。
ウォーキングや体操をすることを提案。一瞬、「え!?」(わたしは手のリハビリに来たのよ)という顔をされたが、前述のように説明し納得してもらう。表情が緩んだように感じた。

そうなると話は早いもんで、患者さんのほうからこの3ヶ月どれだけ辛かったかわたしに教えてくれる。じっくりとわたしは耳を傾ける。それを誰かに伝えるだけで、どれだけ楽になるだろうか…(と、勝手に想像)。

もちろん、それだけでは足らないわけで具体的なアイシングのやり方、リハビリの方法を説明して初診の診療は終わりとなりました。

局所で炎症が起こっているときは脳の中でも炎症が起こっているのかもしれません。
「心にもアイシングを…」お後がよろしいようで…。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中