症例~圧迫骨折と腰痛~その3

症例~圧迫骨折と腰痛~その3

 
Sさんの症例。
Sさんは週に一回、電車に乗って来院されます。それだけでとてもいい気分転換になるそうです。

慢性的に痛みを感じている方は、気分転換がヘタだったり、趣味の時間があったとしてもいつも痛みのことが頭から離れない傾向にあります。

「同じ姿勢で長時間いるのは腰に悪いからしない」とか「散歩も腰に悪いからしない」など、挙げればきりがありませんが、腰痛に対する呪いというか暗示は多岐に存在します。

聞けばSさんも趣味の編み物やミシンも腰を気にして短時間しかできない状態にありました。
それでも、何か趣味があることはとても大切なことです。

腰の為に歩いている、という人がよくいらっしゃいますが、私はあまりおすすめできません。
適度に歩くということ自体は大変、良い運動になるとは思いますが『腰』のためとか腰痛を改善するために歩いている、という時点ですでに腰痛の悪しき慣習に縛られてしまっているわけです。

せっかく、歩くのでしたら自由な気分で移ろいゆく景色を味わいながら行ってもらいたいものです。
「腰の為」「腰痛の為に一日一万歩!!」と眉間にシワを寄せて鬼の形相で歩いていても恐くて道行く人も避けていってしまいます。

Sさんもよく散歩をするそうですが、いつも腰のことを考えながら散歩したりサイクリングをしたりしていたそうです。

でも、いきなり「歩いても腰に負担はかかりませんよ」とアドバイスしたとしても中々聞き入れてもらえないとは思いますので、Sさんの場合でしたら『腰椎の圧迫骨折』と診断されているわけですから、画像診断と痛みの関係についてお話したりしながら徐々に恐怖心を取り除いてく必要があります。

こんな感じで患者さん自身が訴える動作・行動を精査しひとつづつにアドバイスしていくのですが、大体ひとつかふたつ安心してできるようになれば、そこからはドミノ倒し式です。

このようにいつ壊れるかもしれない腰のことを考えながら動作をするのは、いつ割れるかわからない薄氷の上を歩いていく様に似ています。

そこに遠くから声が聞こえます。

「おぉ~い!ここの氷は小錦が歩いても割れないぞ~。大丈夫、大丈夫」

これが私の声になります。

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